土地と建物を一括購入した場合、売買契約書に土地と建物の金額が別々に記載されていれば悩むことはないですが、そうでないケースは多々あります。土地とその土地の上に存する建物を一括して購入・売却した場合には、土地は非課税ですので、建物部分についてのみ課税されます。この場合、・取引時における土地及び建物のそれぞれの時価の比率による按分・相続税評価額や固定資産税評価額を基にした按分・土地、建物の原価(取得費、造成費、一般管理費・販売費、支払利子等を含みます。)を基にした按分などの方法により土地と建物部分に合理的に区分する必要があります。代表的な算出方法として下記に3つ紹介いたします。1)時価がわかる場合この方法は大原則で、土地と建物の取得価額は購入時の時価の比で按分します。時価というのは、「その時の市場で成立している公正な価格」のことです。しかし、不明瞭なことが多く、実務上は一番使いにくい方法です。2)契約書に消費税額が記載されている場合契約書面に消費税が記載されている場合、税率を割り戻して建物価格を算出、残りを土地価格として算出することが可能です。3)固定資産税評価額で按分する場合契約書面に消費税が記載されていない場合、固定資産税評価額の比で按分します。固定資産税評価額は、市役所で評価明細を取得するか、固定資産税の納税通知書でも確認することができます。「価格」と記載ある箇所の数値を用いり、土地についてマンションの場合持ち分割合を考慮して計算します。計算例取引価格 9,400万円 ※取引時の消費税率10%土地の固定資産税評価額 1,000,000円建物の固定資産税評価額 800,000円上記を用いて案分すると・・取引価格 6000万円の内訳ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー土地価格 5,000万円建物価格 4,000万円消費税 400万円このように計算いたします。